[論稿]「一帯一路」は「債務の罠」ではない(現代の理論)<唱新>

現代の理論 2019春号 「一帯一路」は「債務の罠」ではない 経済効果は期待されるが米中間で揺れる日本政府の対応 福井県立大学教授 唱 新 1.「一帯一路」とはなにか 2.「債務の罠」論のパラドックス 3.ハンバントタ港の真相と中国の教訓 4.「中パ経済回廊」(CPEC)の経済効果と政治的リスク 5.むすびにかえて-日本の対応 中国の「一帯一路」構想はインフラ開発や産業育成援助の面で、途上国のニーズに合致し、経済成長に寄与することが多くの途上国から支持・期待されているものの、日米欧などの先進国では賛否両論で、疑問視する声も少なくはない。こうした中でとくにアメリカ発の「債務の罠」論は「一帯一路」構想を批判する論拠とされている。しかし、その実際の実施状況からみて、「債務の罠」論は事実とは異なるパラドックスだといわざるを得ない。ちなみに本稿は「一帯一路」政策の進捗状況からその経済効果を考察したい。

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